2024年12月7日、株式会社船場(本社・東京都)および株式会社博展(本社・東京都)主催の「エシカルデザインウィーク東京2024」(開催場所:ウィズ原宿)において、福島県大熊町で栽培するキウイフルーツの枝を活用したクリスマスリースづくりのワークショップと展示を実施しました。この取組みは、資源のアップサイクルと地域活性化をテーマに掲げ、持続可能な未来を考えるきっかけを提供することを目的としています。
ワークショップに先立ち、11月に、東日本大震災の被災地である福島県大熊町の義務教育学校「学び舎 ゆめの森」で、地域の子どもたちがキウイフルーツの枝を使ってリースのベースを手作りしました。その後、このイベントの来場者がそのリースにドライフラワーやリボンなどを自由にデコレーションし、自分だけのオリジナルクリスマスリースを完成させました。展示コーナーでは、大熊町でのゼミ活動などをPRしました。
この活動を通じて、廃棄物となるはずだったキウイフルーツの枝が新たな価値を持つ製品へと生まれ変わり、同時に大熊町の文化や魅力を来場者に伝える場となりました。子どもたちの手仕事が生んだリースと、それを彩る来場者のアイデアが融合し、温かみのある作品が多数生まれました。来場者からは「廃材を使ったリースづくりに感動した」「自分の手でリースを作ることで、大熊町の現状を知ることができた」といった声をいただきました。また、大熊町の子どもたちにとっても、自分たちの作ったリースが多くの人に使われるという体験が喜びとなりました。
大熊町は震災以前、農業が盛んな地域であり、キウイフルーツもその一つとして栽培されていました。しかし震災後、農地は長期間にわたり活用できず、栽培が一時中断しました。避難解除後、町の復興とともに、株式会社ReFruits(本社:福島県大熊町)などによるキウイフルーツ栽培再開が地域再生のシンボルとして取組みが進められています。なお、このワークショップ等で得た収益金は、「学び舎 ゆめの森」に全額寄付され、子どもたちの学びに活かされます。
奧山雅之ゼミナールは、このイベントを通じて、持続可能なデザインの可能性と、地域資源の新たな活用方法を共有できました。今後もこのような活動を通じて、エシカルな未来づくりに貢献していきたいと考えています。さらに、こうした活動を地域と連携した実践的な社会課題解決のための政策の構想および実践と捉え、学生の成長を支援してまいります。